季語「雁(がん)」の解説と季語を使った俳句の例

秋の季節の季語の一つである「雁(がん)」です。

季語の解説:

「雁」は、秋にシベリアから日本へ渡ってくる渡り鳥で、冬にかけて日本各地に姿を見せます。雁が編隊を組んで飛ぶ姿やその鳴き声は、秋の風物詩として愛されており、特に秋の深まりと寂しさを象徴しています。夕暮れの空に雁が飛ぶ様子や、静かな田園風景に雁の声が響く情景などが、俳句でしばしば詠まれ、秋の侘び寂びを感じさせます。

俳句の例:

季語「雁(がん)」を使った俳句の例です。

雁渡る 空に残した 雲の道

解説:雁が渡っていった後、空には雲が道のように残っている情景を詠んでいます。秋の広がりある空に、雁が通り過ぎた余韻と、その後に残る雲の形が印象的で、空の寂しさと秋の深まりが感じられます。

雁の声 静かな田畑に 響きけり

解説:静かな田畑に、遠くから雁の鳴き声が響き渡る様子を描いています。秋の夜の静寂に、雁の声が物悲しさと季節の深まりを感じさせ、寂寥とした秋の風景が浮かびます。

月夜にて 雁影揺らぐ 湖面かな

解説:月夜の湖面に、雁の影が揺れる情景を詠んでいます。静かな湖の夜景に、雁の姿が影として映る様子が、秋の静寂と物思いを誘う幻想的な雰囲気を引き立てています。

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著者 / Tommy Ikura

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