季語「渡り鳥(わたりどり)」の解説と季語を使った俳句の例

秋の季節の季語の一つである「渡り鳥(わたりどり)」です。

渡り鳥

季語の解説:

「渡り鳥」は、寒い冬を避けるために、季節ごとに異なる地域へ移動する鳥の総称で、秋に北から南へ移動する姿がよく見られます。空を横切る姿や群れをなして飛ぶ姿は、秋の深まりを告げる風物詩として親しまれています。俳句では、「渡り鳥」を通して季節の移り変わりを感じさせるとともに、旅立つ鳥たちが自然と人々に寂寥感を与える様子が詠まれることが多いです。

俳句の例:

季語「渡り鳥(わたりどり)」を使った俳句の例です。

渡り鳥 月夜の空に 影連ね

解説:月夜の空に渡り鳥が影を連ねて飛んでいる情景です。夜空に浮かぶ渡り鳥の影が美しくも物寂しく、秋の深まりと静かな夜の雰囲気が感じられます。月の光に照らされた鳥の影が幻想的で、秋の夜の寂寥感が漂っています。

夕焼けに 渡り鳥群れ 浮かび消ゆ

解説:夕焼けの空に渡り鳥の群れが浮かび上がり、やがて遠ざかっていく様子を詠んでいます。秋の夕暮れの美しさと、鳥が飛び去る寂しさが感じられる情景です。渡り鳥が夕焼けに映える一瞬の美が描かれています。

渡り鳥 見上げし空の 青深く

解説:渡り鳥を見上げた空が、深い青色で広がっている情景です。秋の澄んだ空が渡り鳥の姿とともに広がり、自然の大きさと季節の移り変わりが感じられます。渡り鳥を通して、秋の空の美しさと壮大さが表現されています。

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著者 / Tommy Ikura

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