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季語「名月(めいげつ)」の解説と季語を使った俳句の例
秋の季節の季語の一つである「名月(めいげつ)」です。
名月
「名月」は、旧暦8月15日(十五夜)の月のことで、秋の澄んだ夜空に輝く月を意味します。「中秋の名月」とも呼ばれ、古くから月を愛でる文化があり、特にこの日の月は美しいとされています。十五夜の月見は、日本だけでなく中国などでも行われ、秋の風物詩として親しまれています。収穫への感謝や豊かな自然への敬意が込められていることが多く、月見団子やすすきを供え、家族や友人と共に月を眺める習慣があります。名月は、静寂の中で美しい月光に照らされる景色や、人々の心の動きが詩情豊かに詠まれる季語です。
季語「名月(めいげつ)」を使った俳句の例です。[2]
名月や ビルの隙間に ふと見えし
解説:都会の風景と自然が交錯する瞬間を捉えています。ビルに囲まれた都会の夜空に、ふと顔を出す名月。その美しさに気づく一瞬の驚きと感動が「ふと見えし」に込められています。日常の中で名月に気づくことで、都会でも自然の美しさが忘れられない存在であることを感じさせます。現代的な風景の中に古典的な季語「名月」を取り入れることで、対比が印象深い一句です。
名月や 並ぶ子の顔 月照らし
解説:名月の光に照らされる子どもの顔を描き、家族の温かい時間と名月の静かな美しさを融合させています。「並ぶ子の顔」という表現からは、親子や兄弟が月を一緒に眺めている微笑ましい情景が浮かびます。月の光が子どもの顔を優しく照らす様子が、名月の神秘的な光とともに温かさや静けさを感じさせます。自然と家族の情景が一体となり、穏やかな秋の夜を印象深く表現した一句です。
著者 / Tommy Ikura
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