季語「立秋(りっしゅう)」の解説と季語を使った俳句の例

秋の季節の季語の一つである「立秋(りっしゅう)」です。

立秋

季語の解説:

「立秋」は、二十四節気の一つで、暦の上で秋が始まる日を指します。通常、8月7日頃にあたり、まだ暑さが続く中で、朝夕にわずかな秋の気配を感じるようになる節目です。この日を境に、「残暑」「秋暑」といった表現が用いられるようになります。立秋の頃の気候や自然の変化を通じて、夏から秋への移り変わりを感じさせる季語として、俳句でよく使われます。

俳句の例:

季語「立秋(りっしゅう)」を使った俳句の例です。

立秋や 風やわらかに 夕の空

解説:立秋を迎えた夕方、風がやわらかく感じられる空の情景を詠んでいます。まだ暑さが残る中にも、秋の気配を感じさせる風が吹き始め、季節の変わり目が表現されています。夕方の穏やかな空気とともに、立秋の趣が感じられます。

立秋に 雲の形も 変わりゆく

解説:立秋の日、空の雲の形が少しずつ変化している様子を詠んでいます。夏の入道雲から、秋の澄んだ空にふさわしい雲へと移り変わっていく情景が、季節の移り変わりを表現しています。

立秋を 知らず鳴きゆく 蝉の声

解説:立秋を迎えたことを知らず、蝉が一生懸命に鳴いている情景です。暦の上では秋ですが、まだ夏の名残りが強く、蝉の声がその夏の最後の力を感じさせます。季節の移り変わりに気づかない蝉の様子が、立秋の静かな風情を引き立てています。

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。