- Home ›
- 秋の季語一覧 ›
- 秋[時候]の季語一覧
季語「長月(ながつき)」の解説と季語を使った俳句の例
秋の季節の季語の一つである「長月(ながつき)」です。
長月
「長月」とは、旧暦の9月を指し、現代の暦ではおおよそ10月上旬から11月上旬にあたります。「長月」という名称は「夜長月(よながつき)」が由来とされており、秋が深まるにつれて夜が長くなることを意味しています。長月は秋の夜の静けさや美しさが際立つ時期であり、虫の音や月の光が人々の心に染み入る季節でもあります。俳句では、秋の夜長を詠んだり、自然や人々の営みを落ち着いた視点で描く際に使われることが多く、しっとりとした秋の風情が感じられる季語です。
季語「長月(ながつき)」を使った俳句の例です。[2]
長月に 膝を交えて 語る夜
解説:秋の夜長を象徴する「長月」という季語を用いて、親しい人との穏やかな語らいの時間を描いています。「膝を交えて」という表現は、互いに近い距離で向き合う姿を想像させ、温かみと心の通い合いを感じさせます。語り合う内容は具体的に示されていませんが、それがかえって読み手の想像を広げ、日常の中にある穏やかな幸せを思い起こさせます。秋の夜の静けさと、ゆったりとした時間の流れが感じられる一句です。
長月や 我が家の庭に 落ち葉舞い
解説:「長月」(陰暦九月)の秋深まる風情と、自宅の庭に舞う落ち葉を通して、季節の移ろいを描いています。「我が家の庭」という表現が、詠み手にとって身近な情景であることを示し、日常の中にある秋の風景の美しさを際立たせています。「落ち葉舞い」は視覚的な要素が強く、静かな秋風に乗って舞う葉の様子が目に浮かびます。穏やかな秋の気配と、どこか物寂しさを含んだ情景がしみじみと伝わる一句です。

著者 / Tommy Ikura
毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。