季語「月見(つきみ)」の解説と季語を使った俳句の例

秋の季節の季語の一つである「月見(つきみ)」です。

月見

季語の解説:

「月見」は、秋の夜に月を愛でる風習で、特に中秋の名月を鑑賞する行事を指します。日本では、旧暦8月15日の「中秋の名月」に月見を楽しむ文化が古くからあり、ススキや団子を供えて秋の実りに感謝する習わしが広まりました。俳句において「月見」は、月の美しさやその明かりの下で感じる静けさ、時の流れ、物思いにふける様子などを表現する季語として用いられます。

俳句の例:

季語「月見(つきみ)」を使った俳句の例です。

酒注ぎ 月見て語る 影ふたつ

解説:月見をしながら酒を注ぎ合い、二人の影が月明かりの下に映る様子を詠んでいます。秋の静かな夜に二人が月見を楽しみながら語り合う情景が描かれ、影がそっと寄り添うような温かさが感じられます。

月見舟 水面ゆらりと 波を打ち

解説:月見舟が水面にゆらめき、波が立っている様子を詠んでいます。月明かりの下で舟が静かに揺れ、その動きに合わせて波がゆったりと広がる情景が、秋の夜の静寂とともに描かれています。

月見れば 思いは遠く 秋の夜

解説:月を見上げると、心が遠くのことに向かっていく様子を詠んでいます。秋の夜の月見が、普段思い返さないような遠い思いを呼び起こし、物思いにふける心境が伝わります。

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著者 / Tommy Ikura

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