季語「初雀(はつすずめ)」の解説と季語を使った俳句の例

新年の季節の季語の一つである「初雀(はつすずめ)」です。

初雀

季語の解説:

「初雀(はつすずめ)」とは、新年に初めて目にする雀のことを指し、冬の厳しさの中でも小さな命が軽やかに活動する姿に、新年の喜びや清々しさが感じられる季語です。雀は古くから人間の生活に寄り添う身近な存在であり、その愛らしい姿や鳴き声が、静かな新年の朝に明るい活気を添えます。俳句では、雀が庭先や軒先で軽やかに飛び交う様子や、穏やかな日差しの中で楽しげに囀る情景が詠まれます。新たな年の始まりを告げる小さな雀の姿には、生命の息吹や希望が感じられ、年の初めにふさわしい優しさや温もりを表現することができます。

季語を使った自作の俳句:

季語「初雀(はつすずめ)」を使った俳句の例です。[2]

初雀 小さき体も 輝けり

解説:新年の初めに見る雀の姿を描いています。「小さき体も」という表現は、雀の愛らしさや小さな存在感を強調しつつも、その姿が新年の光の中で「輝けり」と結ばれることで、生命力や希望の象徴として印象深く描かれています。小さな雀に新年の光が降り注ぎ、その存在が際立つ情景は、詩情豊かであり、新年ならではの清々しさと小さな幸福感が感じられます。

初雀 鳴き声響く 新しき朝

解説:新年の朝に響く雀の鳴き声を通して、新たな年の始まりを祝福する情景を詠んでいます。「鳴き声響く」という表現が、静かな新年の朝に雀の声が軽やかに広がっていく様子を描き、「新しき朝」という言葉が新年ならではの清々しい時間を象徴しています。雀の鳴き声が、まるで新年を迎えた自然界の喜びや活力を表しているかのようであり、生命の息吹や新たな希望が感じられる句となっています。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「初雀(はつすずめ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

平凡に 五十頭上の 初雀

作者:石田波郷

青籬の 霜ほろほろと 初雀

作者:松本たかし

初雀 円ひろがりて 五羽こぼれ

作者:中村汀女

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著者 / Tommy Ikura

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