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季語「初鶴(はつづる)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「初鶴(はつづる)」です。
初鶴
「初鶴(はつづる)」とは、新年に初めて目にする鶴のことで、新年の清々しさや気高さ、そして長寿や繁栄の象徴として捉えられる縁起の良い季語です。鶴は古来から「千年生きる」とされる長寿の象徴であり、その優雅な佇まいや大空を舞う姿は新春の風景にふさわしい気高さを感じさせます。冬の空や雪の広がる大地との対比によって、その白く美しい羽や凛とした姿が一層際立ち、新年の希望や生命力を感じさせるものとなります。俳句では、その姿や声、飛び立つ様子などを詠み込むことで、読者に新たな年の静謐な美しさや気品を届けることができます。
季語「初鶴(はつづる)」を使った俳句の例です。
初鶴の 白き翼に 朝日射す
解説:新年に見かけた鶴の美しい姿と、それを照らす朝日の光景を詠んだものです。「白き翼」という表現が鶴の気品と清らかさを際立たせ、そこに「朝日射す」と続くことで、新年ならではの光輝く瞬間が生き生きと描かれています。鶴と朝日の組み合わせは非常に縁起が良く、新たな年の始まりにふさわしい清々しさや希望を感じさせます。翼に射す光は、まるで鶴が新年の祝福を受け取っているかのようで、静謐な中にも力強さがあり、視覚的にも美しい一句です。
白き息 出会えた初鶴 願い託す
解説:新年の冷たい空気の中で吐く「白き息」と、初鶴に出会えた感動やその瞬間に込める願いを描いています。「白き息」が冬の寒さと息遣いを鮮やかに伝え、「出会えた初鶴」に新年の喜びや希望が重なっています。「願い託す」という表現が、鶴の姿に新年への願いや祈りを込める心情を自然に表現し、読者の共感を呼びます。鶴と向き合った一瞬の静かな感動と、新年の特別な時間が詩的に伝わる、心温まる一句です。
空を舞う 鳴き声一つ 初鶴や
解説:広がる空を舞う鶴の姿と、その鶴の鳴き声に焦点を当てた作品です。「空を舞う」という表現が鶴の優雅で力強い飛翔を思わせ、さらに「鳴き声一つ」とすることで、静かな新年の空に響く一瞬の音を際立たせています。「初鶴や」と季語でしっかりと締めくくることで、新年の希望や鶴の神秘的な存在感を強調しています。視覚と聴覚の両方を使い、シンプルながらも新年らしい気高さや美しさが感じられる句となっています。
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著者 / Tommy Ikura
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