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季語「初空(はつぞら)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「初空(はつぞら)」です。
初空
「初空(はつぞら)」は、新年の元日に広がる初めての空を指す季語です。元日の朝に見上げる空は、澄み切った青さや雲ひとつない広がりが印象的で、新年の希望や清々しさを象徴します。初空は、単に空を描くのではなく、新しい年の始まりに感じる明るい未来や心の解放感を詠むことが多いです。俳句においては、静かな空気の中に見える初空の広がりや、雲、鳥、光といった自然の要素と組み合わせて描くことで、新年らしい清らかな気持ちや時間の流れを表現します。初空は心の中に広がる希望の空とも捉えられ、視覚的な美しさと共に詩情豊かな句に仕上がります。
季語「初空(はつぞら)」を使った俳句の例です。[2]
初空や 雲変わりても 明日きたる
解説:新年最初の空「初空」に流れる雲の変化を見つめつつ、明日が変わらずやってくることを詠んでいます。雲が変わるという一瞬の移ろいと、明日が訪れるという時間の確かさとの対比が印象的です。季語「初空」が持つ新年の希望と静かな空気感が、日々の変化と継続を象徴し、自然の中に人生の安定や安心感を見出しています。穏やかな新年の空に、時間の流れと未来への前向きな気持ちが感じられる句です。
初空や 陽に隠されし 星さがす
解説:初空の明るさに隠れた星を探すという情景を詠んでいます。陽の光に隠れ、目には見えなくとも確かに存在する星は、目に見えないものの価値や、新年に寄せる静かな願いのようにも感じられます。「星さがす」という動作が詩情を生み、読み手に星の存在を追い求める姿を想像させます。初空の明るさと、見えない星を探す心の動きが絶妙に絡み合い、新年の穏やかさと希望が表現された美しい句です。
著者 / Tommy Ikura
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