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季語「初場所(はつばしょ)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「初場所(はつばしょ)」です。
初場所
「初場所」とは、新年に行われる大相撲の本場所のことで、1月に東京の両国国技館で開催されるのが通例です。新年最初の大相撲の大会は、力士たちが新たな気持ちで一年の土俵を踏み出す、まさに「初め」の場所です。会場には観客の熱気と期待が満ち、力士たちの力強い取り組みや真剣な表情が際立ちます。新年の行事としても親しまれ、取組の緊張感や勝敗の歓声、さらには力士たちの奮闘ぶりに新しい年への活力や希望が感じられる季語です。俳句では、力士の姿や観客の熱狂、土俵の静寂と爆発するような活気を詠むことが多く、新年らしい力強さや清々しさを表現します。
季語「初場所(はつばしょ)」を使った俳句の例です。[2]
初場所や 声張り上げる 父の背よ
解説:新年の初場所における相撲観戦の情景を、父親の後ろ姿を通して描いています。「声張り上げる」という言葉が、父親が力士の取り組みに夢中になり、応援に熱がこもる様子を表しており、背中越しにその高揚感や興奮が伝わってきます。子どもの視点から見た父親の後ろ姿には、力強さや頼もしさが感じられると同時に、家族の温かな時間が描かれています。初場所という新年最初の相撲の舞台を背景に、家庭のほのぼのとした一場面を切り取った句であり、シンプルながらも情感がしっかりと込められた作品です。
初場所や 白き空割く 大歓声
解説:新年の初場所で巻き起こる観客の熱狂と、その声が冬の静かな空を突き抜けるような力強い様子を詠んでいます。「白き空割く」という表現が印象的で、冬の澄んだ空に響き渡る歓声が視覚的・聴覚的に鮮やかに描かれています。初場所特有の緊張感と活気、そして観客の興奮や一体感が一瞬のうちに切り取られた句であり、新年らしい清々しさや力強い希望が感じられます。
著者 / Tommy Ikura
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