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季語「初富士(はつふじ)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「初富士(はつふじ)」です。
初富士
「初富士(はつふじ)」は、元旦に見る富士山のことを指す新年の季語です。富士山は日本の象徴的な存在であり、新年に見るその姿は格別な意味を持ちます。初富士は、新年の始まりにふさわしい清らかさや威厳を感じさせ、静かに佇むその姿に未来への希望や決意、自然の美しさを重ねることができます。雪を頂いた富士山の神々しい姿や、朝日を浴びて輝く情景を描くことで、新年の清々しい気持ちや心の高揚感を表現するのに適しています。俳句では、初富士を背景に人々の心情や周囲の情景を取り入れることで、句に広がりや深みを加えることができます。
季語「初富士(はつふじ)」を使った俳句の例です。[2]
初富士や トンネル抜けて 息を飲み
解説:トンネルを抜けた瞬間に初富士が目の前に現れ、その圧倒的な美しさや荘厳さに「息を飲む」ほど感動する情景を詠んでいます。新年最初の富士山「初富士」が持つ特別感や、自然の神々しさが鮮やかに描かれています。トンネルを抜けるという動作と、その先に広がる初富士の姿との対比が効果的で、視覚的なインパクトと共に、感動の瞬間が伝わってきます。新年の希望や感慨を、自然の美しさに重ねた一句です。
初富士の 待ち受け画面 拝み見る
解説:初富士を待ち受け画面に設定し、その姿を「拝み見る」という現代的かつユーモラスな情景を詠んでいます。スマートフォンやデジタル画面という現代の道具と、富士山という古くからの縁起物が対比されている点が興味深いです。初富士の荘厳さと縁起の良さを信じる気持ちが、「拝み見る」という表現によって素直に伝わり、少し微笑ましくも心温まる句になっています。現代生活に根ざした視点が加わり、新年の喜びや希望が身近に感じられる作品です。
季語「初富士(はつふじ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
初富士や 崖の鵯どり 谺して
作者:川端茅舎
初富士の かなしきまでに 遠きかな
作者:山口青邨
初富士を 隠さふべしや 深庇
作者:阿波野青畝
初富士の 鳥居ともなる 夫婦岩
作者:山口誓子
初富士へ 荒濤船を 押しあぐる
作者:石田波郷
著者 / Tommy Ikura
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