季語「初暦(はつごよみ)」の解説と季語を使った俳句の例

新年の季節の季語の一つである「初暦(はつごよみ)」です。

初暦

季語の解説:

「初暦(はつごよみ)」とは、新年になって初めて目にする、または使い始める暦のことを指し、新年の季語として使われます。新しい年の暦には、これから始まる日々への期待や希望が込められ、その白い余白や新しい日付が新年の始まりを感じさせます。暦を掛ける、めくる、眺めるといった行動には、新年の心新たな気持ちが反映され、未来への道筋や時間の流れを改めて意識する瞬間ともなります。俳句では、初暦の新しさや真っ白な余白、そこに記される日付を通して、新年の静かな決意や未来への希望、時の流れへの思いを詠むことが多いです。

季語を使った自作の俳句:

季語「初暦(はつごよみ)」を使った俳句の例です。[2]

初暦 過去をしまいて 未来掛け

解説:新年を迎え、古い暦を外し、新しい暦を掛ける行為に「過去」と「未来」を重ね合わせた作品です。過去を「しまう」と表現することで、昨年の出来事や思い出を一旦整理し、新たな年に向かう前向きな姿勢が感じられます。「未来掛け」という言葉には、新しい暦への期待や、新年への希望が象徴的に込められており、時間の流れをシンプルながら力強く詠んでいます。年の移り変わりを情景と心情を通して詠んだ句で、新しい年への静かな決意が印象に残ります。

初暦 書き込む文字も なめらかに

解説:新年の真っ新な暦に書き込む文字がなめらかに進んでいく様子を詠んでいます。「なめらかに」という表現が、新しい年のスタートが穏やかで順調であることを象徴しており、書く動作と未来への希望が重なります。暦の白いページに書かれる最初の文字は、新年の静けさと新たな気持ちを感じさせ、日々が滑らかに進んでいくことへの願いが自然に伝わります。シンプルな描写の中に、未来への期待や日常の豊かさが表現された一句です。

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著者 / Tommy Ikura

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