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季語「注連飾(しめかざり)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「注連飾(しめかざり)」です。
注連飾
「注連飾(しめかざり)」は、新年に年神様を迎えるために玄関や神棚、家の入口に飾られる縁起物です。稲藁で作られた縄や紙垂(しで)、橙(だいだい)、昆布、裏白(うらじろ)などが組み合わされ、家を清め、神聖な場所とする役割を果たします。年神様をお迎えするための目印とも言われ、古くから日本の正月の伝統行事に欠かせない飾りです。俳句では、注連飾を飾る様子や、その厳かな雰囲気、または新年らしい清々しさや家族の期待感を表現することが多いです。新しい年を迎える準備が整い、家や心が清められる情景を詠むことで、新年特有の厳粛さや希望が表現されます。
季語「注連飾(しめかざり)」を使った俳句の例です。[2]
注連飾 尋ねる子らに 伝えゆく
解説:注連飾を見た子供たちがその意味や由来を尋ね、それを大人が伝えていく光景を詠んでいます。新年に飾られる注連飾という伝統を、次の世代に語り継ぐ行為は、家族や地域に根付く文化を大切にする心を感じさせます。「尋ねる子ら」という表現が、子供たちの純粋な好奇心や真剣な眼差しを思い起こさせ、温かな家族のやり取りが想像できます。こうして言葉や文化を伝えゆくことで、未来へとつながる希望や絆が描かれている一句です。
注連飾 家族の歩み 祈願せし
解説:注連飾を前にして家族のこれまでの歩みを振り返り、未来の幸せや無事を祈る姿を詠んでいます。注連飾は年神様を迎えるための神聖な飾りですが、「家族の歩み」という言葉に、これまで過ごしてきた時間や困難を乗り越えてきた家族の絆が込められています。「祈願せし」と結ぶことで、新しい年への静かな願いと希望が感じられ、過去と未来がひとつにつながるような厳かな雰囲気が漂います。新年の神聖な時間の中に、家族の歴史やこれからへの祈りが込められた、温かみのある句です。
著者 / Tommy Ikura
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