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季語「書初(かきぞめ)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「書初(かきぞめ)」です。
書初
「書初(かきぞめ)」は、新年に初めて毛筆で書や詩を書く行事のことです。古くは1月2日に、その年の抱負や吉祥を願う言葉を書く習わしでした。書初は新年の気持ちを引き締めるとともに、文字を書くことで新たな決意や希望を形に表す行為でもあります。俳句では、筆を持つ緊張感や墨の香り、書かれる文字の美しさ、書き初めをする家族の姿などが描かれることが多く、新年らしい静けさや心の澄んだ瞬間を象徴します。書初は単なる行為ではなく、その年の始まりに向き合う心の表れであり、正月の行事として格調高い情景を詠むことができます。
季語「書初(かきぞめ)」を使った俳句の例です。[2]
書初や 墨する姿 さまになり
解説:新年の書初めに向けて墨をする姿が様になっている様子を詠んだものです。書初めは新しい年の始まりに向けた行事であり、その準備段階である「墨をする」という行為に焦点を当てた点が秀逸です。「さまになり」という表現が、書初めに向かう人の真剣さや落ち着いた姿勢を感じさせ、新年の静かな空気感とともに、書の美しさを尊ぶ気持ちが伝わってきます。まるで日常の一コマを切り取ったような作品ですが、新年という特別な時間を意識させることで、清々しさや品格を漂わせています。
書初や 真っ白な紙 夢を書き
解説:書初めに向かい真っ白な紙に「夢」という言葉を書く様子を詠んでいます。「真っ白な紙」という表現が新年の始まりや未来への無限の可能性を象徴しており、そこに「夢を書く」という行為が重なることで、新たな決意や希望が素直に伝わってきます。新年の抱負や目標を言葉にすることで、自分自身を鼓舞し未来へ向かう気持ちが表現されています。直接的で分かりやすい言葉遣いながら、新年らしい明るく前向きな情景が浮かび、読み手にも心地よい新年の清々しさを感じさせる句です。
著者 / Tommy Ikura
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