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季語「初市(はついち)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「初市(はついち)」です。
初市
「初市(はついち)」とは、新年最初に開かれる市や市場のことを指します。正月の賑やかな雰囲気の中で行われ、縁起物や新年の品々が並び、多くの人で賑わいます。初市には商売繁盛や一年の幸せを願う意味が込められ、物の売買や人々の活気が新年らしい希望と躍動感を感じさせます。俳句では、初市の喧騒、商品を手に取る人々の姿、市場を包む新春の明るい空気などが描かれ、日常へ戻りつつも新年の特別感が表現されることが多いです。新しい年の始まりに、物事が動き出す活気や人と人との交流の温かさを感じることができる季語です。
季語「初市(はついち)」を使った俳句の例です。[2]
初市や 掛け声響き 息白し
解説:新年最初の市場(初市)の活気あふれる様子を「掛け声」と「息白し」で巧みに表現しています。「掛け声響き」という言葉からは、売り手が力強く声を張り上げる様子や、市場全体の賑やかな音の流れが感じられます。一方で「息白し」という描写が冬の寒さを思い起こさせ、寒さと市場の熱気が絶妙に対比されています。初市に集う人々や売り手たちのエネルギーが、冬の冷たい空気の中で際立ち、新年の始まりを力強く感じさせる句です。
初市の 人波超えて 旬さがし
解説:初市の賑わいの中で旬の品物を探し求める様子を詠んだものです。「人波超えて」という表現が、初市の混雑や賑わいを生き生きと描き出し、人々が縁起物や季節の恵みを求めて動き回る情景が浮かびます。そして「旬さがし」という言葉が、単なる買い物ではなく、季節感や新年らしい特別な品を探す楽しみや期待感を表しています。新しい年を迎え、豊かさや新鮮なものを手に入れようとする人々の姿が温かく描かれており、新年の初市らしい希望や躍動感が伝わる句です。
著者 / Tommy Ikura
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