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季語「歌留多(かるた)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「歌留多(かるた)」です。
歌留多
「歌留多(かるた)」は、新年に行われる伝統的な遊びであり、主に「百人一首」や「いろはかるた」を指します。お正月に家族や友人が集まって遊ぶ光景が広がり、競技の中で笑いや歓声が飛び交う賑やかな時間が生まれます。札を素早く取り合う動きや、読み手の声、札を打つ音などが、冬の静かな部屋に響き、新年の活気や温かみを感じさせます。また、子供たちが遊びながら言葉を学ぶという意味合いもあり、伝統や知恵が受け継がれる場面でもあります。俳句では、競技の真剣さや遊びの楽しさ、家族の絆、札の美しさや音などを通じて、新年の風情や文化的な一面が描かれます。
季語「歌留多(かるた)」を使った俳句の例です。[2]
親も子も 顔ふり探す 歌留多かな
解説:新年の歌留多遊びに夢中になる親子の様子を詠んだものです。「顔ふり探す」という表現が、札を取ろうと真剣に探し回る親子の動きを生き生きと描いています。親も子も平等に競い合い、純粋に遊びを楽しんでいる様子が微笑ましく、家族の温かな団欒が伝わります。歌留多という昔ながらの遊びが、新年の伝統を家族の中でしっかりと受け継いでいることを感じさせる一句です。
歌留多読む 声だけ響く 暖かな部屋
解説:新年の静かな部屋で歌留多を読む声だけが響く、温かい情景を描いています。「声だけ響く」とすることで、部屋の静けさと歌留多の読み手の声が際立ち、冬の柔らかな空気感が感じられます。続く「暖かな部屋」によって、寒い季節の中で家族が集まる心地よい空間や安心感が表現されており、内と外の温度差や新年特有の穏やかな時間の流れが感じ取れます。静けさと温かみが共存する、余韻のある美しい作品です。
著者 / Tommy Ikura
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