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季語「掃初(はきぞめ)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「掃初(はきぞめ)」です。
掃初
掃初は、正月二日に初めて掃除を行う行事を指し、新しい年を迎える清々しさを象徴する行いです。古くから、正月の間は家事を控える風習があるため、二日に行う掃除が「初めて」の掃除とされます。掃初には、家を清めて新しい幸福を迎え入れる願いが込められており、その行動は新春らしい律儀さや希望に満ちています。この季語が用いられる俳句では、掃除の音や動き、清められた空間に差し込む光などを詠み、新年の清浄な気分や活力が表現されます。
季語「掃初(はきぞめ)」を使った俳句の例です。[1]
寝床にも 掃初の音 聞こえけり
解説:正月二日の朝に掃初が行われる情景を、聞こえてくる音を通して描写した一句です。「寝床にも」という言葉が、まだ布団の中でぬくもりを感じている様子を伝え、穏やかな新春の朝を思わせます。「掃初の音」が、家を清める行為と新たな始まりを象徴し、その音が静かな空間に響く様子が新鮮で心地よく感じられます。全体として、新年特有の清浄感と緩やかな時間の流れを、音を媒介として巧みに表現した一句です。
季語「掃初(はきぞめ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
掃きぞめの 帚にくせも なかりけり
作者:高浜虚子
掃き初めの 門辺の雪の うすうすと
作者:高野素十

著者 / Tommy Ikura
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