季語「楪(ゆずりは)」の解説と季語を使った俳句の例

新年の季節の季語の一つである「楪(ゆずりは)」です。

季語の解説:

「楪(ゆずりは)」は、新年に飾る縁起物として用いられる植物で、古い葉が新しい葉に譲るようにして世代交代することから、子孫繁栄や家の繁栄の象徴とされています。正月飾りとして神棚や床の間に飾られることが多く、長寿や家族の幸せを願う意味が込められています。その葉の美しい緑色は、冬の冷たさの中でも力強く、生命の継続を感じさせる存在です。俳句においては、静かな新年の家の中や、人々の願いを映し出すものとして詠まれることが多く、新春らしい穏やかさと希望を表現するのに適した季語です。

季語を使った自作の俳句:

季語「楪(ゆずりは)」を使った俳句の例です。[2]

三世代 楪のごとく 受け継ぎて

解説:楪(ゆずりは)が古い葉から新しい葉へと譲るように自然に受け継がれていく姿を、三世代の家族のつながりに重ね合わせています。「三世代」という言葉には、祖父母、親、子供という世代の連なりが感じられ、家族の歴史や絆が静かに紡がれている様子が描かれています。楪は新年に飾る縁起物であり、その象徴的な意味合いが「受け継ぎて」という結びに集約され、家族の繁栄や希望への祈りが感じられる一句です。

楪の 飾りし訳を 聴く子らよ

解説:飾られた楪の意味や由来を子供たちに語り聞かせる情景が描かれています。「飾りし訳を」とすることで、楪が単なる飾りではなく、家族の繁栄や健康を願う大切な意味を持つことが示されています。「聴く子らよ」と結ぶことで、子供たちが真剣に耳を傾け、伝統や文化に触れる姿が浮かび上がります。親から子へ、そして未来へと受け継がれる願いや知識、家族の物語が、穏やかな新年の時間の中で紡がれていることが感じられる句です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「楪(ゆずりは)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

楪の 赤き筋こそ にじみたれ

作者:高浜虚子

楪や 町筋上下 ただ寄りあふ

作者:中村草田男

楪や 厭ふべきものは ひた厭へ

作者:石田波郷

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著者 / Tommy Ikura

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