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季語「若菜(わかな)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「若菜(わかな)」です。
七種
「若菜」とは、新年に芽吹いたばかりの柔らかで若々しい野草や菜のことを指し、春の訪れを待ちながら、新年に健やかな成長や無病息災を願う風習と結びついています。特に、七草がゆに使われる春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)が象徴的です。「若菜摘み」などの習慣も古くから行われており、若菜を摘む行為そのものが生命力や再生の象徴とされてきました。俳句では、柔らかな芽吹きを詠むことで、新たな年の希望や健やかな生命の息吹を描くことが多く、自然と人々の願いが交差する光景が印象的に表現されます。
季語「若菜(わかな)」を使った俳句の例です。[2]
若菜摘む 指がかじかむ 澄みし朝
解説:新年の澄んだ冷たい空気の中で若菜を摘む情景を詠んでいます。「指がかじかむ」という表現が、冬の寒さを直接的に伝え、自然と向き合う人の手の感触まで伝わってくるようです。「澄みし朝」という結びが、新年特有の清らかさや静けさを際立たせ、まるで時間がゆっくりと流れているような印象を受けます。若菜を摘むという行為には無病息災を願う意味があり、寒さの中にも新たな生命や春への希望を感じさせる一句です。
草の名を 子に話しつつ 若菜摘む
解説:若菜を摘む親子の温かな時間を詠んでいます。「草の名を 子に話しつつ」とあることで、自然と触れ合いながら草花の名前を伝える親の姿が浮かび、知識や文化を次の世代へ伝える様子がしみじみと感じられます。「若菜摘む」という行為が新年の希望や健康を象徴し、その中に家族の絆や穏やかな時間が流れています。自然の美しさと人間の営みが一体となり、新春の静かで穏やかな情景が、温もりを持って心に残る一句です。
季語「若菜(わかな)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
嵯峨へ行き 御室へ戻り 若菜かな
作者:正岡子規
人並に 若菜摘まんと 野に出でし
作者:高浜虚子
草の戸に すむうれしさよ わかなつみ
作者:杉田久女
謡ひ過ぐ 人好もしや 若菜摘む
作者:中村汀女

著者 / Tommy Ikura
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