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季語「白魚(しらうお)」の解説と季語を使った俳句の例
春の季節の季語の一つである「白魚(しらうお)」です。
白魚
白魚(しらうお)は、春に旬を迎える小さな魚で、透明感のある細長い体が特徴です。その姿は、まるで水中を漂う雪や霜のように美しく、春の訪れとともに漁が行われることから季語となっています。白魚は、そのはかなげな姿から、春の短い美しさや移ろいを象徴する題材として俳句に使われます。また、その姿が清らかで上品なため、春の澄んだ空気や穏やかな水辺の風景を感じさせることが多いです。
季語「白魚(しらうお)」を使った俳句の例です。[1]
白魚や 脱ぎし上着に 春の風
解説:春の穏やかな風景と、季節の変化を体感する瞬間を繊細に描いています。「白魚や」という冒頭が、春の清らかさや生命感を象徴し、白魚の動きや存在感が俳句全体の空気感を引き締めています。「脱ぎし上着に 春の風」という描写は、上着を脱ぐ行為に春の暖かさを感じ取り、それが風を通じて自然と一体化する様子を優美に表現しています。白魚の軽やかな姿と、人間の自然な仕草が調和し、春の柔らかい空気感と生命の息吹を詩情豊かに伝える作品です。
季語「白魚(しらうお)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
藻にすだく 白魚や取らば 消えぬべき
作者:松尾芭蕉
白魚や 氷を捨つる 佃島
作者:正岡子規

著者 / Tommy Ikura
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