季語「春疾風(はるはやて)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「春疾風(はるはやて)」です。

春疾風

季語の解説:

「春疾風」は、春の終わり頃に吹く強く激しい風のことを指し、春一番のような温かな風とは違い、力強く荒々しい風が特徴です。春の穏やかな気配の中に突如として現れ、樹木や草花を揺らし、時には砂埃を巻き上げながら駆け抜けていく様子を表現します。春疾風は、春の終わりに感じる季節の急激な変化や自然の力を象徴し、新たな季節(夏)への移行を予感させるものです。俳句では、春疾風によって動き出す自然や人々の情景、風に煽られる花びらや衣服の様子など、動的で力強い表現がよく詠まれます。春の穏やかさと、その中にある力強い一瞬を捉えることで、季節の変化のドラマを描くことができます。

季語を使った自作の俳句:

季語「春疾風(はるはやて)」を使った俳句の例です。[2]

春疾風 コートの裾を 跳ね上げり

解説:春の終わりに吹く「春疾風(はるはやて)」が人のコートの裾を跳ね上げる様子を詠んでいます。「春疾風」は、春特有の力強く荒々しい風であり、それが「コートの裾」を跳ね上げるという具体的な描写によって、風の勢いと動きが鮮やかに伝わります。「跳ね上げり」という表現が、風の強さだけでなく、春らしい軽やかさや躍動感を感じさせ、日常の中に春疾風の一瞬のドラマを切り取っています。読者には、春の風がまとっている衣服を思いがけず動かす滑稽さや、人間と自然の関わりが映し出され、春の季節感とともに風の力強さが印象に残る句です。

春疾風 七里ヶ浜の 波白し

解説:「春疾風」が七里ヶ浜の海に吹きつけ、白波が立つ情景を詠んでいます。「七里ヶ浜」という具体的な地名が句に臨場感を与え、自然の力強さを鮮明に描いています。「波白し」というシンプルな表現が、荒々しい波しぶきや春疾風が巻き起こす海の躍動感を際立たせ、視覚的な鮮やかさが心に残ります。春の終わりに吹く風が、静かだった海を一変させ、白い波が打ち寄せる様子から、自然の力強さや季節の移り変わりのダイナミズムが伝わってきます。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

ありません。

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著者 / Tommy Ikura

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