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季語「春の虹(はるのにじ)」の解説と季語を使った俳句の例
春の季節の季語の一つである「春の虹(はるのにじ)」です。
春の虹
「春の虹」とは、春の雨上がりに現れる虹を指します。春の虹は、夏や秋の虹に比べて柔らかな色合いが特徴で、春の穏やかな陽光と雨粒が作り出す、儚げで美しい現象です。この季語は、春特有の気まぐれな天候を背景に、虹が現れる一瞬の輝きを詠む際によく使われます。また、虹が持つ希望や新しい始まりの象徴としての意味もあり、春の軽やかさや生命感を表現するのに適しています。俳句では、自然が見せる美しい光景とその一瞬の儚さを捉えた情緒豊かな表現として、この季語が使われます。
季語「春の虹(はるのにじ)」を使った俳句の例です。
春の虹 君の瞳に 映りけり
解説:春の虹が誰かの瞳に映るという情景を通じて、虹の美しさとその一瞬の輝きを親密な視点で描いています。「春の虹」という季語が、春特有の柔らかで希望に満ちた虹を象徴し、「君の瞳に」という親しい人物への視線が、その美しさをより特別なものにしています。「映りけり」という結びが、虹が瞳に映る一瞬の儚さと、共有されたその瞬間の美しさを鮮明に伝えています。この句は、自然の景色と人間の感情が交錯する詩情豊かな作品です。
春の虹 新たな一歩 指し示し
解説:春の虹が、新しい道や未来への希望を示す象徴として描かれています。「春の虹」という季語が、春特有の柔らかな虹の美しさと明るい未来への期待感を表現し、「新たな一歩 指し示し」という結びが、虹が目に見えない導き手となり、新しい挑戦や未来への鼓舞を伝えています。この句は、自然の中にある虹の美しさを、春の訪れとともに新しい始まりを象徴する存在として巧みに表現しており、前向きで希望に満ちた印象を与える作品です。
雨上がり かざした手より 春の虹
解説:雨上がりの清々しい空気の中、手をかざして空を見上げたときに発見した春の虹の情景を描いています。「雨上がり」という冒頭が、春の気まぐれな雨とその後の爽やかな空気感を伝え、「かざした手より」という具体的な動作が、虹を発見する一瞬のリアルな感動を描写しています。「春の虹」という季語が、この情景に春特有の柔らかな美しさと儚さを加えています。この句は、自然と人間の触れ合いの一瞬を鮮明に捉えた、親しみやすく詩情豊かな作品です。
季語「春の虹(はるのにじ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
青苔や 膝の上まで 春の虹
作者:小林一茶

著者 / Tommy Ikura
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