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季語「立春(りっしゅん)」の解説と季語を使った俳句の例
春の季節の季語の一つである「立春(りっしゅん)」です。
立春
「立春(りっしゅん)」は春の季語で、二十四節気のひとつです。旧暦では新しい年の始まりとして、冬が終わり、春が始まる節目を示します。暦の上ではこの日を境に季節が春へと移り変わり、寒さの中にも徐々に暖かさを感じるようになります。人々にとって「立春」は、新しい季節と生命の息吹が始まる希望のシンボルでもあり、前向きな気持ちを表現するのにふさわしい季語です。
季語「立春(りっしゅん)」を使った俳句の例です。[2]
ドア開けて 一歩踏み出す 立春や
解説:「立春」という春の始まりを象徴する季語を用いて、心機一転、新しい一歩を踏み出す瞬間を表現しています。「ドア開けて」という具体的な動作が、冬の閉ざされた時間から解き放たれるような明るさを感じさせます。そして「一歩踏み出す」という表現には、春の到来とともに、気持ちの切り替えや新しい挑戦への前向きな意志が込められています。季節の変わり目を単に自然の現象として捉えるだけでなく、日常生活や心の動きに重ねることで、立春の意味がより深く響きます。
立春や 大地の力 湧きあがり
解説:立春を迎えた大地の躍動感と生命のエネルギーを力強く描いています。「立春や」という切れ字が春の到来をはっきりと宣言し、「大地の力 湧きあがり」という表現が、冬の眠りから目覚めた自然界の力強い生命の動きを感じさせます。まるで地面の下から草木や花々が芽吹こうとする様子や、春のエネルギーが地中から湧き出すような壮大な情景が浮かびます。人間の内面的な力強さや再生をも象徴しているようで、読む人に春への希望や勇気を与える句です。
季語「立春(りっしゅん)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
雨の中に 立春大吉の 光あり
作者:高浜虚子
立春の 雪白無垢の 藁家かな
作者:川端茅舍
立春の 米こぼれをり 葛西橋
作者:石田波郷

著者 / Tommy Ikura
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