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季語「旧正月(きゅうしょうがつ)」の解説と季語を使った俳句の例
春の季節の季語の一つである「旧正月(きゅうしょうがつ)」です。
旧正月
「旧正月(きゅうしょうがつ)」は春の季語で、旧暦(太陰暦)に基づく新年の始まりを指します。旧正月は現代の暦では主に2月ごろにあたり、旧暦に基づく文化や伝統を大切にする地域や行事にとって重要な日です。日本でも旧正月を祝う文化が一部残っており、特に地域行事や神社でのお祭りなどが行われることがあります。この時期は新しい春が始まる節目であり、冬から春への移り変わりを祝う意味も含まれています。
季語「旧正月(きゅうしょうがつ)」を使った俳句の例です。[2]
旧正月 梅の蕾の まだ固し
解説:旧正月という春の訪れを象徴する季語と、まだ固いままの梅の蕾を対比させることで、季節の移ろいを静かに描いています。旧正月は暦の上での春の始まりですが、自然はまだ冬の余韻を残しており、梅の蕾が固いままという情景が、春への期待感とともに時間の静かな流れを感じさせます。梅は春の到来を告げる花であり、その蕾が「まだ固し」と詠まれることで、季節が確実に前へ進んでいる一方で、春の完全な到来にはもう少し時間が必要であることを示しています。
旧正月 陽ざしやわらぐ 寒き朝
解説:旧正月の寒い朝に、柔らかな陽の光を感じる情景を詠んでいます。「旧正月」という季語が、暦の上では春が始まったことを伝え、「寒き朝」という言葉でまだ冬の厳しさが残る様子を表しています。しかし、その寒さの中に「陽ざしやわらぐ」という表現が加わることで、春の訪れが確実に近づいている希望や温かみが感じられます。冬から春への移ろいを、寒さと光の対比によって巧みに表現しており、心に小さな安堵感や穏やかさをもたらす一句です。
季語「旧正月(きゅうしょうがつ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
道そぞろ 旧正の紀に 遊びつつ
作者:阿波野青畝
街路樹に 旧正月の 鸚鵡籠
作者:飯田蛇笏
著者 / Tommy Ikura
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