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季語「余寒(よかん)」の解説と季語を使った俳句の例
春の季節の季語の一つである「余寒(よかん)」です。
余寒
「余寒」とは、立春を過ぎた後もなお残る冬の寒さを指し、春になっても冷え込みが厳しい日々を表現する言葉です。立春以降は暦の上では春ですが、現実の季節感としてはまだ冬の名残が強く、冷たい風や凍える朝などを感じることが多い時期です。春への期待とともに、残る寒さが人々の感覚や生活に影響を与えることが「余寒」の特徴です。俳句では、冷たい空気や暮らしの中に潜む冬の名残を描写しつつ、春への微かな兆しや心情の変化を表現する際に用いられます。
季語「余寒(よかん)」を使った俳句の例です。[2]
顔洗う 水まだ冷たし 余寒の朝
解説:立春を過ぎたとはいえ、なお残る冬の冷たさを、朝の身支度の一瞬で切り取った句です。顔を洗うために触れた水がまだ冷たいことに、余寒の厳しさとともに季節の移ろいが伝わってきます。冷たい水が肌に触れる感触から、春が近づいているものの、まだ冬の余韻が残っていることを自然に描いています。シンプルな日常の一場面ながら、余寒という季語が季節感をしっかりと浮かび上がらせています。
駅への道 襟立歩く 余寒かな
解説:朝の通勤や通学、もしくは移動する際の寒さに耐える姿を詠んだ句です。「襟立て歩く」という動作が、余寒の冷たさを見事に表現しており、立春後のまだ冬を思わせる風が肌に突き刺さるような感覚が伝わります。「駅への道」という具体的な場所設定によって、現代の日常風景がリアルに描かれ、寒さとともに忙しない朝の様子が浮かびます。余寒を感じながらも、その先に来る春をどこか期待しているかのような余韻も残る句です。
季語「余寒(よかん)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
ごみ箱の わきに炭切る 余寒かな
作者:室生犀星
鎌倉を 驚かしたる 余寒あり
作者:高浜虚子
鎌倉を 驚かしたる 余寒あり
作者:高浜虚子

著者 / Tommy Ikura
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