季語「啓蟄(けいちつ)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「啓蟄(けいちつ)」です。

啓蟄

季語の解説:

「啓蟄」は、春の到来を告げる二十四節気の一つで、3月初旬頃を指します。意味は「啓(ひらく)」「蟄(ちつ・虫などが土中にこもる)」の通り、冬の間に土の中で眠っていた虫たちが春の温もりを感じ、地上に出てくる頃とされています。春の陽気が土を温め、動植物が活動を始める様子が見られるこの季節は、命の息吹や春の目覚めを象徴する美しい時期です。俳句では、虫や生き物の動き出す姿や春の気配を捉える句が多く詠まれ、自然の変化を繊細に表現するのに用いられます。

季語を使った自作の俳句:

季語「啓蟄(けいちつ)」を使った俳句の例です。[2]

啓蟄の 陽ざしが起こす 虫や花

解説:「啓蟄」の時期に感じられる春の息吹を、陽ざしと共に描いています。冬の間にじっとしていた虫たちが地表に現れ、花々も次第に咲き始める様子が「起こす」という言葉にうまく表現されています。陽ざしの暖かさと生き物たちの目覚めが、春の訪れを穏やかに伝える一句です。自然界の活気や生命力が感じられる俳句で、読者にも明るい情景が浮かびます。

モノクロの 景色に芽吹く 啓蟄や

解説:冬の静けさや色の少ない風景が「モノクロの景色」という表現に凝縮されています。そして「芽吹く」という言葉で、春の息吹が静かに動き出す様子を鮮やかに描いています。冬から春への移り変わりをシンプルかつ明確に表現した一句で、啓蟄という季語が持つ「生き物や自然が活動を始める」という意味が、視覚的にも効果的に伝わります。新しい季節の兆しが心地よく、温かな春の陽ざしを感じさせる俳句です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「啓蟄(けいちつ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

啓蟄の すぐ失へる 行方かな

作者:中村汀女

啓蟄の 蚯蚓の紅の すきとほる

作者:山口青邨

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。