季語「春の宵(はるのよい)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「春の宵(はるのよい)」です。

春の宵

季語の解説:

「春の宵」は、春の夕暮れから夜にかけての時間帯を指す季語です。冬の厳しさが過ぎ去り、穏やかで暖かい空気に包まれた春の夜は、どこか静かで幻想的な雰囲気を漂わせます。春の宵は、他の季節の宵とは異なり、やわらかい月の光や霞がかった風景が心を落ち着かせるとともに、物思いにふける情緒を感じさせる時間です。俳句では、春らしい夜の優しさや静けさを表現する際に使われ、自然と共にある人間の心情や、季節の移ろいに対する感慨を詠むことが多くあります。

季語を使った自作の俳句:

季語「春の宵(はるのよい)」を使った俳句の例です。[2]

春の宵 コーヒー淹れて 人心地

解説:春の宵の柔らかな時間に、コーヒーを淹れる日常の一場面を描いています。春の宵という季語が持つ静かで穏やかな雰囲気と、コーヒーを淹れる行為が見事に調和し、ほっと一息つく「人心地」という言葉で句全体が温かくまとめられています。大きな出来事ではなく、ささやかな日常の中に春の時間の流れや幸福感が感じられ、読者にも心のゆとりや春の夜の優しさを伝える一句です。シンプルながらも、情景と心情がしっかりと結びついた、現代的で親しみやすい俳句だと言えます。

春の宵 祇園の街を ぶらり歩く

解説:春の宵の情緒と、京都・祇園の風情ある街並みを散策する様子が詠まれています。「ぶらり歩く」という言葉が春の宵の穏やかさと共鳴し、肩の力を抜いて楽しむ春の旅情が浮かび上がります。祇園の街といえば、石畳や提灯、伝統的な建物が並ぶ情景があり、そこに春の宵の柔らかな光や風が漂うことで、幻想的で雅やかな雰囲気が伝わってきます。観光地のにぎわいではなく、春ならではの静かな時間をゆったりと楽しむ気分が表れた句であり、読者にも春の夜を歩く心地よさや旅の情緒が共感を呼びます。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「春の宵(はるのよい)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

公達に 狐化けたり 宵の春

作者:与謝蕪村

紫の 灯をともしけり 春の宵

作者:正岡子規

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

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