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季語「初午(はつうま)」の解説と季語を使った俳句の例
春の季節の季語の一つである「初午(はつうま)」です。
初午
「初午(はつうま)」は春の季語で、二月最初の午(うま)の日に行われる神事や祭りを指します。初午は、稲荷神社にお参りし、五穀豊穣や商売繁盛を祈る日で、特に農家や商家にとって大切な行事です。この日に赤い旗や幟を立てたり、稲荷寿司や団子を供える風習があり、地域によっては神楽や太鼓、舞などが披露される賑やかな祭りとなります。初午は、冬から春へと季節が移り変わり、豊かな収穫を祈る心が表れる伝統的な行事です。
季語「初午(はつうま)」を使った俳句の例です。[2]
初午の 稲荷の山は 人溢れ
解説:初午の日に稲荷山が多くの人々で賑わう情景を描写しています。「稲荷の山は 人溢れ」という表現が、この日特有の活気や祭りの熱気をストレートに伝えています。初午の伝統的な行事に集まる人々の動きや活気が詠み込まれており、その場にいるかのような臨場感があります。シンプルながらも情景が鮮明に浮かび、春の行事がもたらす活気と、そこに集う人々の一体感を感じさせる俳句です。
初午の 土産求めて 子が走る
解説:初午の賑やかな風景の中で、土産を求めて走る子どもの活発な姿を描いています。「土産求めて 子が走る」という表現が、無邪気な子どもの行動を生き生きと伝え、初午の楽しさや明るさを際立たせています。この俳句は、祭りの日常の一コマを切り取っており、読者に温かく親しみやすい感情を抱かせます。春の伝統行事と子どものエネルギーが調和し、賑やかさと幸福感を感じさせる作品です。
季語「初午(はつうま)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
初午や 物種うりに 日のあたる
作者:与謝蕪村
初午や 土手は行来の 馬の糞
作者:正岡子規
初午の 祠ともりぬ 雨の中
作者:芥川龍之介

著者 / Tommy Ikura
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