季語「春の山(はるのやま)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「春の山(はるのやま)」です。

春の山

季語の解説:

「春の山(はるのやま)」は春の季語で、春の季節に緑が芽吹き始め、柔らかい色合いや穏やかな雰囲気を漂わせる山々のことを指します。冬の間、雪や枯れ葉に覆われていた山が、春の訪れとともに暖かくやわらかな緑色や花の色彩を取り戻す様子は、季節の移ろいの美しさを感じさせます。「春の山」には、生命の息吹や穏やかな春の空気とともに、どこか安らぎや優しさが感じられ、春の自然の豊かさが象徴されています。

季語を使った自作の俳句:

季語「春の山(はるのやま)」を使った俳句の例です。[2]

春の山 小さき緑 顔を出し

解説:春の山の中で芽吹き始める自然の小さな生命を描いています。「小さき緑 顔を出し」という表現が、春の訪れとともに新しい命が始まる瞬間の静かな美しさを見事に捉えています。芽吹いたばかりの草木の姿は、控えめながらも生命力に溢れており、春の山全体が柔らかい光に包まれているような印象を与えます。シンプルながらも豊かな情景が浮かぶ、穏やかな作品です。

春の山 生き物たちの 音で満つ

解説:春の山の賑やかな生命の営みを描写しています。「生き物たちの音で満つ」という表現が、鳥のさえずりや小動物の動きなど、自然界の豊かな音の広がりを感じさせます。春の生命が躍動する様子と、それによって山全体が息を吹き返したかのような生命力が伝わってきます。音を主題にすることで、読者の感覚を引き込む、生き生きとした作品です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「春の山(はるのやま)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

春の山 らくだのごとく ならびけり

作者:室生犀星

春の山からころころ石ころ

作者:種田山頭火

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

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