季語「草餅(くさもち)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「草餅(くさもち)」です。

草餅

俳句で使われる季語「草餅」をイメージした写真です

季語の解説:

「草餅」は、春に摘んだよもぎなどの野草を練り込んだ餅を指し、春の季語として用いられます。この食べ物は、春の自然の恵みを味わう行為そのものを象徴し、古くから日本の季節行事や暮らしに根付いてきました。草餅は、その鮮やかな緑色やほのかな香りから、春の生命力や爽やかさを感じさせる存在です。俳句では、草餅そのものの色や香り、味わう情景、さらには家族や友人との団らんの場面を描写することで、春の季節感や穏やかな時間を詠む際に使われます。草餅は、春の喜びや自然とのつながりを端的に表現できる、親しみ深い季語です。

季語を使った自作の俳句:

季語「草餅(くさもち)」を使った俳句の例です。

草餅の 香に誘われて 子ら笑う

解説: 草餅の香りに誘われ、子供たちが楽しそうに集まってくる様子を詠みました。

手の中に 草餅温か 春の風

解説: 手の中に草餅の温もりを感じながら、春の風が吹いている様子を詠みました。

草餅や 包む葉の緑 鮮やかに

解説: 草餅を包む葉の緑が鮮やかに映える様子を詠みました。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「草餅(くさもち)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

おらが世や そこらの草も 餅になる

作者:小林一茶

草餅の 重の風呂敷 紺木綿

作者:高浜虚子

両の手に 桃と桜や 草の餅

作者:松尾芭蕉

大仏に 草餅あげて 戻りけり

作者:正岡子規

よばれる草餅の香もふるさとにちかく

作者:河東碧梧桐

草餅の 色の濃ゆきは 鄙めきて

作者:高浜年尾

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著者 / Tommy Ikura

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