季語「苗床(なえどこ)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「苗床(なえどこ)」です。

苗床

季語の解説:

「苗床」は、農作物の苗を育てるための場所や準備を指し、春の季語として用いられます。冬が明け、土が暖かくなり始める春、農家では田植えや作物の栽培に向けた準備が始まります。「苗床」は、これからの成長や収穫への期待を象徴するとともに、自然との調和や農作業の始まりを詠む際に多く用いられます。俳句では、苗床を作る農夫の姿や、そこから芽吹き始める苗の緑、春の日差しや雨との関わりを描くことで、生命の躍動感や春の穏やかな空気感を表現することができます。苗床は、春の息吹と未来への希望を詩的に伝える季語です。

季語を使った自作の俳句:

季語「苗床(なえどこ)」を使った俳句の例です。

苗床の 土手に小さき 草芽吹く

解説: 苗床の近くの土手に小さな草が芽吹いている様子を詠みました。

苗床や 手を入れ温む 土の香り

解説: 苗床に手を入れた時、土の温かさと香りが感じられる様子を詠みました。

育ちゆく 苗床の緑 風揺らし

解説: 苗床の中の緑の苗が、春の風に揺れている情景を詠みました。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「苗床(なえどこ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

苗床に をる子にどこの 子かときく

作者:高野素十

苗床の 地虫を箆で はねにけり

作者:高浜虚子

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。