季語「青田（あおた）」の解説と季語を使った俳句の例

夏の季節の季語の一つである「青田（あおた）」です。

青田

「青田」とは、夏に成長して一面が青々とした稲田を指します。梅雨が明け、夏の強い日差しを受けて稲がますます緑色を深めていく様子が表されており、豊作への期待や、生命力の強さを感じさせる季語です。俳句においては、田んぼの広がりや、生命が成長する夏のエネルギーを象徴するために使われることが多いです。

季語「青田（あおた）」を使った俳句の例です。

車窓から 青田広がる 夏の朝

解説：電車やバスの車窓から広がる青々とした田んぼの風景を眺める夏の朝の光景が詠まれています。旅や移動中の一瞬を捉え、夏らしい爽やかさが感じられます。

ふるさとの 広がる青田 懐かしむ

解説：ふるさとを思い出しながら、広がる青田の風景が心に浮かんでくる様子を詠んでいます。懐かしい思いと、夏の季節の美しい景色が組み合わさっています。

青田道 かすかに聞こゆ 蝉の声

解説：青田のそばの道を歩くと、遠くからかすかに蝉の鳴き声が聞こえてくるという、静かな情景を描いています。青田の静けさと夏の音が印象的です。