季語「冷奴(ひややっこ)」の解説と季語を使った俳句の例

夏の季節の季語の一つである「冷奴(ひややっこ)」です。

冷奴

季語の解説:

冷奴は、冷やした豆腐をそのまま食べる夏の定番料理で、涼を感じる食べ物として親しまれています。シンプルでありながら、薬味や醤油などを添えることで多彩な味わいが楽しめるのも特徴です。夏の暑さを和らげ、体を冷やす役割を果たす冷奴は、食卓に清涼感をもたらします。この季語を用いた俳句では、冷奴そのものの涼しげな質感や、食べる際の心地よさ、または食卓を囲む情景が詠まれ、夏の暑さと対比する形で涼しさや安らぎが表現されることが多いです。

季語を使った自作の俳句:

季語「冷奴(ひややっこ)」を使った俳句の例です。[1]

汗ばむ夜 何はなくても 冷奴

解説:汗ばむ夏の夜に冷奴が欠かせない情景を、親しみやすい言葉で詠み込んでいます。「汗ばむ夜」という冒頭の表現が、蒸し暑い夏の夜の空気感を感じさせ、季節の暑さを強調しています。「何はなくても」という言葉が、冷奴の手軽さとその存在感をうまく際立たせています。そして最後の「冷奴」という結びが、その涼しさと食べたときの心地よさを一瞬で伝え、夏の夜の楽しさと安らぎを見事に表現しています。シンプルながら季節感豊かな一句です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「冷奴(ひややっこ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

うすまりし 醤油すずしや 冷奴

作者:日野草城

冷奴 隣に灯 先んじて

作者:石田波郷

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

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