季語「氷魚(ひお)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「氷魚(ひお)」です。

氷魚

季語の解説:

徴:「氷魚(ひお)」は、冬に獲れる鮎の稚魚のことを指します。冬の川や湖で捕れるこの稚魚は、半透明で美しく、清らかな冬の水の中を泳ぐ様子が冬の風景に独特の静けさと輝きを与えます。俳句において「氷魚」は、冬の澄んだ冷たさや、生命の儚さ、そして自然の清らかさを象徴する季語です。静かな冬の景色の中で、透明感と生命力が感じられるため、俳句に使われると冬の冷たさや静寂の美しさが際立ちます。

俳句の例:

季語「氷魚(ひお)」を使った俳句の例です。

氷魚すくう 手に冷たきかな 水の澄み

解説:氷魚をすくい上げると、冷たい水が手に触れてその冷たさが伝わり、澄んだ水の美しさが感じられる情景です。氷魚の清らかな透明感と、冬の冷たさが手に伝わる感覚を通して、冬の自然の美しさを詠んでいます。

冬の川 氷魚群れなして 光満つ

解説:冬の川で、氷魚が群れを成して泳ぐ様子が光に満ちている情景です。澄んだ水面に映る氷魚が光を受けて輝き、冬の静かな中にも生命力と清らかな美しさが表現されています。

網に揚げ 氷魚がきらめく 冬の朝

解説:網に揚げた氷魚がきらめき、冬の朝の冷たい空気の中で輝く様子を詠んでいます。朝の静けさと清らかさの中で、小さな命の輝きが冬の清澄な美しさを表しています。

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著者 / Tommy Ikura

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