季語「兎(うさぎ)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「兎(うさぎ)」です。

季語の解説:

「兎(うさぎ)」は、冬の雪景色の中で見かけられることが多く、その白く小さな姿が冬の自然と調和します。雪原を跳ねる兎の足跡や、冷たい風の中で佇む姿は、冬の静寂と純白の景色を引き立てます。古くから兎は月や収穫と関連があり、神秘的で優雅な印象も持たれています。冬の俳句では、「兎」を通じて、厳しい冬の寒さや、静けさの中にある生き物の温もりを表現します。

俳句の例:

季語「兎(うさぎ)」を使った俳句の例です。

冬の日に 兎の足跡 野に続く

解説:冬の日差しの中、兎の足跡が野原へと続いていく様子を描いています。冬の穏やかな日差しの中で、雪に残る小さな足跡が生命の存在を感じさせ、静かな冬の風景に温もりが加わっています。

兎追い 山の深雪 踏み分けて

解説:山の深い雪の中、兎を追いながら雪をかき分けて進む様子が詠まれています。冬の厳しさの中で、小さな兎の足跡を追う姿が、雪の静けさと生命の息吹を感じさせます。冬の風景に動きと孤独感が共に表現されています。

兎跳ね 降りしきる雪 散らしゆく

解説:降りしきる雪の中、兎が跳ねて雪を散らしていく様子を詠んでいます。静かな冬の中で、兎の動きによって雪が飛び散る情景が動的に描かれ、生命力と冬の自然が融合した美しい情景が表現されています。

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著者 / Tommy Ikura

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