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季語「柳葉魚(ししゃも)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「柳葉魚(ししゃも)」です。
柳葉魚
「柳葉魚(ししゃも)」は、冬の味覚として親しまれる魚であり、特に寒い時期に脂がのって美味しさが増します。小ぶりながらも栄養価が高く、焼き魚や干物として食卓に上がることが多い魚です。「柳葉魚」という名前は、細長い形が柳の葉に似ていることから由来しています。冬ならではの滋味深い魚であり、季節の移り変わりを感じさせる情景や食の喜びを詠む句に用いられます。
季語「柳葉魚(ししゃも)」を使った俳句の例です。
冬の浜 風にゆられる 柳葉魚干し
解説:冬の浜辺に干された柳葉魚(ししゃも)が、冷たい風に揺れている光景を詠んでいます。風に揺れるししゃもは、静かな冬の浜に生命感を添え、素朴でどこか懐かしい漁村の暮らしを思わせます。冬の寒さとともに、ししゃもが干されていく自然の営みが感じられ、視覚的にも美しい情景です。冬の風物詩ともいえる柳葉魚干しが、冬の冷たい風と共にしみじみと描かれています。
部屋に満つ 焼ける香りが 柳葉魚かな
解説:焼けるししゃもの香りが部屋いっぱいに広がる光景を描いています。寒い冬の部屋の中で、焼きたてのししゃもから立ち上る香りが充満し、食欲とともに家族団欒の温かさを感じさせます。香りという感覚を使うことで、視覚ではなく嗅覚から情景が広がる巧みな一句です。冬の寒さとは対照的に、部屋の中の温かさや幸福感が表現されており、日常の小さな幸せが伝わってきます。
著者 / Tommy Ikura
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