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季語「小雪(しょうせつ)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「小雪(しょうせつ)」です。
小雪
小雪(しょうせつ)は二十四節気の一つで、立冬の後、毎年11月22日頃に訪れます。この時期は、まだ本格的な雪ではなく、小雪が舞うような寒さが訪れ始める頃とされています。山間部などでは雪がちらほら降り始め、平野部でも初雪が観測されることがあります。日中の陽光がまだ残り、晩秋の名残を感じさせる一方で、朝晩の冷え込みが厳しくなり、冬が少しずつ深まる予兆が表れます。俳句では、冬の始まりの風情や、季節が本格的な寒さへ移行していく様子を詠む際に使われます。
季語「小雪(しょうせつ)」を使った俳句の例です。[2]
小雪や 寒さの帳 街包み
解説:「小雪」という季語を使って、冬の初めの冷たく静かな情景を描いています。「寒さの帳」という表現が、寒さが薄い布のように街全体を覆い尽くす様子を詩的に伝えており、静寂と冷たさが一体となった冬の情景が浮かび上がります。「街包み」という締めくくりが、全体の景色をまとめ、寒さの中にある落ち着きや、冬の美しさを際立たせています。この句は、日常の風景を季節の変化と結びつけ、静かな冬の始まりを優しく感じさせる一句です。
洗顔も 辛き季節に 小雪なり
解説:冬の寒さを身近な日常生活の一場面に落とし込んで描いています。「洗顔も辛き季節」というフレーズが、冬の冷たさを具体的に伝え、読者に共感を呼び起こします。「小雪なり」という季語が、この寒さを背景に、雪がちらつく冬の情景をしっとりと締めくくっています。全体を通して、冬の冷たさと、日々の生活で感じる季節の移ろいが絶妙に調和しており、冬の厳しさと美しさの両方を穏やかに表現しています。
季語「小雪(しょうせつ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
小雪や 古り枝垂れたる 糸桜
作者:飯田蛇笏

著者 / Tommy Ikura
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