季語「霜月(しもつき)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「霜月(しもつき)」です。

霜月

季語の解説:

霜月は、旧暦の11月を指し、現代の11月頃の冷え込みが増し、霜が降りる季節です。霜月という言葉には、霜の降りる月という意味が込められ、秋の名残を感じながらも、本格的な冬の到来を告げる季節として用いられます。この季語は、寒さが強まってくる頃の自然の静けさや冬支度に追われる人々の様子を詠む際に使われます。俳句では、霜月の寂寥感や、冬の静謐な空気、霜や冷たい風に触れる日常を描くことが多いです。

季語を使った自作の俳句:

季語「霜月(しもつき)」を使った俳句の例です。[2]

霜月の 吹く風の中 雪混じり

解説:霜月(11月)の寒さの中で、吹く風に雪が混じり始める情景を描いています。「霜月の」という冒頭が、秋から冬への移り変わりを鮮明に示し、「吹く風の中」という描写が、寒風の冷たさを直接的に感じさせます。「雪混じり」という結びが、冬の訪れがすぐそこまで来ていることを象徴し、季節の移ろいを詩情豊かに伝えています。この句は、霜月という季節の終わりと冬の始まりを結ぶ、繊細で情緒的な作品です。

冬支度 慌てて始める 霜月かな

解説:霜月(11月)になり、冬の訪れに備えて慌ただしく冬支度を始める情景を描いています。「冬支度」という冒頭が、寒さに備える人々の行動を明確に示し、「慌てて始める」という表現が、季節の移り変わりに追いつこうとする忙しさや焦りを伝えています。「霜月かな」という結びが、11月という季節感を穏やかにまとめ、冬の始まりを受け入れる気持ちを感じさせます。この句は、冬支度を通じて季節の変化に向き合う人々の日常を親しみやすく描いた作品です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「霜月(しもつき)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

霜月や すかれすかれの 草の花

作者:正岡子規

霜月も 末の雨浸む 菊葎

作者:水原秋桜子

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

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