- Home ›
- 冬の季語一覧 ›
- 冬[時候]の季語一覧
季語「冬至(とうじ)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「冬至(とうじ)」です。
冬至
冬至は二十四節気の一つで、昼が一年で最も短く、夜が最も長い日です。この日を境に少しずつ日が長くなるため、冬至は「陰極まれば陽に転ず」とも言われ、寒さの中に新しい始まりを感じさせます。日本では、冬至に「ゆず湯」に入ったり、「かぼちゃ」を食べたりする風習もあり、無病息災を願う行事として親しまれています。俳句において冬至は、寒さの極まった静かな冬の夜や、長い冬の終わりが近づく希望が表現されることが多いです。
季語「冬至(とうじ)」を使った俳句の例です。[2]
冬至の夜 ゆっくり語らう 親と子で
解説:冬至の夜、親子がゆっくりと語り合う温かな家庭の風景を描いています。「冬至の夜」という季語が、夜の長さと特別な日の静けさを象徴し、「ゆっくり語らう」という表現が、親子間の穏やかな時間を温かく伝えています。この句は、季節の行事と人々の営みが調和しており、冬至という日を通して家族の絆や日常の中に潜む幸せを詠み込んだ作品です。
冬至の街 ゆずの香りに 包まるる
解説:冬至の街がゆずの香りに包まれ、季節感と穏やかな空気が広がる様子を描いています。「冬至の街」という冒頭が、街全体に漂う冬至の雰囲気を伝え、「ゆずの香り」が冬至ならではの風習や香りの記憶を想起させます。「包まるる」という結びが、その香りが街全体を優しく包み込む様子を詩情豊かに表現しています。この句は、冬至の香りを中心に据えることで、街全体の季節感を鮮やかに描いた作品です。
季語「冬至(とうじ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
貧乏な 儒者訪ひ来る 冬至かな
作者:与謝蕪村
日本の 冬至も梅の 咲きにけり
作者:小林一茶
著者 / Tommy Ikura
毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。