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季語「節分(せつぶん)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「節分(せつぶん)」です。
節分
「節分」は、冬の最後の日を指す季語であり、立春の前日として季節の変わり目を意味します。この日は「鬼は外、福は内」という掛け声とともに豆まきを行い、厄を払い福を招く日本の伝統行事が行われます。また、恵方巻きを食べる風習も広まり、季節の節目を祝う一日として親しまれています。この季語は、冬の終わりと春の始まりを象徴し、季節の移ろいや、新しい始まりへの期待感を描写する際に用いられます。俳句では、行事の賑やかさや、季節の変化に対する人々の心情を詠むことが多いです。
季語「節分(せつぶん)」を使った俳句の例です。
節分や 今年も鬼の 面付けり
解説:節分の行事における日常の一コマを静かに切り取っています。「今年も」という言葉が、毎年繰り返される家族や地域の伝統を感じさせ、行事の一部である「鬼の面を付ける」動作が具体的に描かれていることで、視覚的なイメージが鮮やかに広がります。また、淡々とした語り口調が、節分という日常的ながらも特別な瞬間の穏やかさを伝えています。
節分や 豆食う数も 一つ増え
解説:節分の行事における「年齢の数だけ豆を食べる」という風習を題材にしており、時間の流れや成長を実感させます。「一つ増え」という言葉が、年を重ねるごとに増える豆の数に人生の移ろいを感じさせ、個人の成長や時間の経過を繊細に表現しています。節分を通じて、自分自身や他者の変化に気づく優しい視点が込められた句です。
季語「節分(せつぶん)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
節分や 親子の年の 近うなる
作者:正岡子規
節分や 鬼も医師も 草の戸に
作者:高浜虚子
節分の 宵の小門を くぐりけり
作者:杉田久女
節分の 豆を掴みて 躊躇へる
作者:阿部みどり女
節分の 何気なき雪 ふりにけり
作者:久保田万太郎
著者 / Tommy Ikura
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