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季語「豆撒(まめまき)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「豆撒(まめまき)」です。
豆撒
「豆撒(豆まき)」は、節分の行事として家族で行われる日本の伝統的な風習です。「鬼は外、福は内」という掛け声とともに炒り豆を撒き、邪気を払って福を招くとされています。俳句においては、この掛け声や撒かれる豆、節分の家庭的な風景が描写されることが多いです。特に、子どもが楽しそうに豆を撒く姿や鬼役をする人の様子など、賑やかな情景が詠まれることが一般的です。冬の終わりを告げ、春を迎える準備としての意味も込められています。
季語「豆撒(まめまき)」を使った俳句の例です。
豆撒きや 今年も鬼の 面かぶり
解説:毎年恒例の節分行事で鬼の面をかぶる様子を詠んでいます。「今年も」という表現が、変わらない家庭の伝統や習慣を感じさせ、豆撒き行事における親しみやすさを伝えています。鬼の面をかぶるというシンプルな情景に込められたユーモアが、読者に微笑ましい印象を与えます。家庭の温かい日常を描いた句であり、日本の季節行事の大切さを思い出させてくれる一句です。
豆撒きの 鬼見た子から 笑みが消え
解説:鬼の面を見た子どもが驚き、笑顔をなくす瞬間を切り取っています。鬼の面の迫力や子どもの純粋な反応が、情景の中にユーモアを生み出しています。親しみやすい光景の中に、鬼の面の恐怖心や行事の非日常性が垣間見え、節分という行事が持つ独特の雰囲気をうまく捉えています。子どもの表情の変化を詠むことで、豆撒きの場面に命が吹き込まれています。
今年こそ 福よ内へと 豆をまき
解説:節分の豆撒きで福を呼び込む願いを素直に詠んだ句です。「今年こそ」という決意が、句全体に力強さと希望を与えています。「福よ内へと」という掛け声が、行事そのものの情景を明確にし、家族や住む場への幸福を願う心を感じさせます。豆撒きを通じた新たな年への希望や祈りが端的に表現されており、伝統行事の意義を再認識させる一句です。
著者 / Tommy Ikura
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