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季語「霜柱(しもばしら)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「霜柱(しもばしら)」です。
霜柱
「霜柱」は、冬の寒い朝、地面の水分が凍り、土の中から細長い氷の柱が立ち上がる現象です。冷たい空気と静寂な朝の美しさを象徴する自然の造形美であり、足元で踏みしめたときの音や感触が独特で、子どもたちが踏んで楽しむこともあります。俳句では、「霜柱」を用いて冬の厳しい寒さや、自然の繊細な美しさ、そしてその儚さが詠まれることが多いです。
季語「霜柱(しもばしら)」を使った俳句の例です。[2]
霜柱 踏みて冷たき 朝の音
解説:霜柱を踏むことで生じるひんやりとした感触と、その音が響く冬の朝の静けさを描いています。「踏みて冷たき」という表現が、霜柱を踏んだときの感覚を鮮やかに想像させ、「朝の音」という結びが、静寂の中に響く足音を巧みに詠み込んでいます。この句は、冬の早朝の冷たさや清々しさを聴覚と触覚を通じて伝える作品で、短い中に季節感が詰まった印象的な句です。
霜柱 足音残し 庭歩く
解説:霜柱が立つ庭を歩き、足音を立てる情景を描いています。「足音残し」という表現が、霜柱を踏んだときの音の印象を鮮明にし、足音が冬の冷たい空気の中に響く様子を感じさせます。「庭歩く」という結びが、特別な動きではなく、日常の中の小さなひとときを詠むことで、親しみやすさを与えています。この句は、冬の朝の身近な情景を静かに味わえる俳句です。
季語「霜柱(しもばしら)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
霜柱 そだちし石の ほとりかな
作者:川端茅舎
土ともに 崩るる崕の 霜柱
作者:正岡子規

著者 / Tommy Ikura
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