季語「手袋(てぶくろ)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「手袋(てぶくろ)」です。

手袋

季語の解説:

「手袋」は、冬の寒さから手を守るための防寒具で、厚手の毛糸や革、フリース素材でできています。寒さが厳しくなると、手袋は欠かせないアイテムで、手を温めるだけでなく、暖かさに包まれる安心感ももたらしてくれます。また、手編みの手袋は家族や友人からの贈り物として温かみが感じられることもあります。俳句では、「手袋」を通して、冬の冷たさを防ぐ温かさや、冬の暮らしの一面が表現され、手に温もりを与えてくれることで感じる優しさやぬくもりが詠まれることが多いです。

季語を使った自作の俳句:

季語「手袋(てぶくろ)」を使った俳句の例です。[2]

手袋を 一つ渡して 手をつなぎ

解説:寒さの中で一つの手袋を共有しながら手をつなぐ、優しさと親密さを描いた作品です。「一つ渡して」という行動が、相手への思いやりや互いの温もりを感じさせ、「手をつなぎ」という結びが、関係の温かさを象徴しています。冬の寒さと対照的な人間の温かい交流をシンプルに表現しており、愛情や絆が静かに伝わる句です。余計な言葉を使わずに、日常の中の優しさを際立たせる魅力的な俳句です。

幼子に 小さな手袋 そっとはめ

解説:幼い子どもの手に小さな手袋を優しくはめる様子を描いています。「幼子に」という言葉が、愛らしい対象を鮮やかに提示し、「小さな手袋」という具体的な描写が、子どもの純真さや小さな存在感を強調しています。「そっとはめ」という動作の描写が、親や大人の優しさを表現し、静かで温かな情景を際立たせています。この句は、冬の日常の中での親子の愛情やぬくもりを感じさせる、微笑ましい作品です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「手袋(てぶくろ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

手袋の 左許りに なりにける

作者:正岡子規

大いなる 手袋忘れ ありにけり

作者:高浜虚子

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

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