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季語「襟巻(えりまき)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「襟巻(えりまき)」です。
襟巻
「襟巻」には「マフラー」などの子季語があります。
「襟巻」は、冬の寒さを防ぐために首に巻く防寒具を指します。現代ではマフラーやスカーフとしても知られていますが、古くから「襟巻」として俳句や文学に登場しています。この季語は、冬の寒さを象徴し、首を包む温もりや防寒の工夫を通じて、季節感や人間の営みを描写します。また、襟巻の素材や色、巻く動作などを取り入れることで、日常の中の詩情を引き出すことができます。
季語「襟巻(えりまき)」を使った俳句の例です。
初めての 襟巻頬に 照れ隠し
解説:「初めての襟巻」という新しい体験と、それに伴う照れくささを描いた微笑ましい一作です。「襟巻頬に照れ隠し」という表現から、慣れない様子や、襟巻で顔を覆う仕草が浮かび、同時にそれが寒さをしのぐ行為としても機能している様子が伝わります。冬特有の装いが生む人間らしい感情が鮮明に描かれ、季節の寒さと人間の内面の温かさが対比的に感じられます。
愛し子に 襟巻ふわり 笑み溢る
解説:親が子に襟巻を巻いてあげる情景を通じて、冬の暖かさと家族の愛情を表現しています。「愛し子に」という冒頭が、親の愛情の深さをストレートに伝え、「襟巻ふわり」と優しく巻かれる仕草が微笑ましい温かさを加えます。「笑み溢る」という結びには、親子間の幸福感が満ち溢れており、寒さを背景にした愛情深い瞬間が鮮やかに描かれています。読んでいると心がほっとする、温もりに満ちた一作です。
季語「襟巻(えりまき)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
伯林の 時の襟巻 いまは派手
作者:山口青邨
桂郎の 赤き襟巻 畦の数
作者:秋元不死男
襟巻の 狐の貌は 別に在り
作者:高浜虚子
著者 / Tommy Ikura
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