季語「暖房(だんぼう)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「暖房(だんぼう)」です。

暖房

季語の解説:

「暖房」は、冬の寒さをしのぐための設備や工夫を指します。ストーブやヒーター、こたつなど、家庭や職場で使用される暖房器具は、冬の生活を快適にする象徴的な存在です。暖房は、寒さと温かさの対比を描写するだけでなく、家族団らんや静寂な冬の夜の情景を引き立てる役割を果たします。俳句では、暖房がもたらす物理的な温かさだけでなく、心理的な安心感や家庭の温もりも詠み込むことができます。

季語を使った自作の俳句:

季語「暖房(だんぼう)」を使った俳句の例です。[2]

玄関を 開けて迎える 暖房よ

解説:家に帰った瞬間、玄関を開けたときに感じる暖房の温もりを詠んでいます。外の寒さと室内の暖かさの対比が鮮明で、読者に帰宅時の安心感やほっとする気持ちを伝えます。「迎える暖房」という擬人化された表現が、暖房の温もりを優しく親しみ深いものとして感じさせ、家庭の温かさを象徴しています。寒さの厳しい冬にこそ感じる特別な瞬間を描いた一句です。

暖房や 犬の寝息も 響きけり

解説:暖房の効いた部屋で心地よく眠る犬の様子を詠んでいます。「暖房や」という導入が、冬の寒さを忘れるほどの温かな空間を強調し、「犬の寝息も響きけり」という描写が、静寂の中で感じる生き物の息遣いを詩的に捉えています。犬の安心しきった姿が、暖房のもたらす温かさと家庭の穏やかさを象徴し、ほのぼのとした冬の日常を感じさせる句です。

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著者 / Tommy Ikura

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