季語「炬燵(こたつ)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「炬燵(こたつ)」です。

炬燵

季語の解説:

「炬燵」は、日本の冬の生活を象徴する暖房器具であり、家族や友人が自然と集まる場所として親しまれています。その下に足を入れるだけでなく、上に置かれた布団や天板の温かさも魅力の一つです。炬燵の中で過ごす時間は、ほのぼのとした冬の日常を象徴し、そこから生まれる情景や会話、くつろぎの姿が俳句の題材になります。炬燵は、家庭の温もりや日本の冬の風物詩として、俳句の中で親しまれる季語です。

季語を使った自作の俳句:

季語「炬燵(こたつ)」を使った俳句の例です。[2]

炬燵から 寝息が響き 冬日和

解説:炬燵の中から漏れる寝息と穏やかな冬の日常を描いています。「炬燵から寝息が響き」という表現が、炬燵の中で安心して眠る家族やペットの存在を想像させ、ほのぼのとした雰囲気を生み出しています。「冬日和」という結びは、その穏やかな時間をさらに際立たせ、静かな幸福感が伝わる一句です。のどかで温かな冬の情景がよく表現されています。

炬燵より 手を伸ばし取る 蜜柑かな

解説:炬燵に入りながら蜜柑を取るという、冬の典型的な家庭の風景を描いています。「炬燵より手を伸ばし取る」という動作が日常の何気ない瞬間を切り取り、「蜜柑かな」という結びが冬の季節感をしっかりと伝えています。炬燵と蜜柑という日本特有の冬の風物詩をシンプルに表現し、懐かしさや親しみを呼び起こす句です。

炬燵出る 父についでの 頼みごと

解説:炬燵を出たタイミングで父親に用事を頼むという、家庭内の何気ないやり取りを描いています。「炬燵出る」という動作が、暖かい場所から出る少しの面倒くささや冬特有の場面を示し、「父についでの頼みごと」という結びが、家族間の距離感や日常のやり取りを温かく表現しています。家庭の親しみやすい風景とユーモアが感じられる一句です。

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著者 / Tommy Ikura

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