季語「竹馬（たけうま）」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「竹馬（たけうま）」です。

竹馬

「竹馬（たけうま）」は、冬の行事や遊びの一つで、主に正月に子どもたちが竹で作った馬にまたがり遊ぶ風景を象徴する季語です。この遊びは、昔ながらの日本の伝統的な遊びであり、正月の賑やかさや家族の温かいひとときを表すものとして親しまれています。冬の澄んだ空気の中で遊ぶ竹馬の姿は、年始の明るさや、伝統を大切にする心情を詠むのに適しています。また、竹馬は子どもたちの成長や挑戦を象徴し、俳句ではその動きや音、情緒を通じて季節感を豊かに伝える役割を果たします。

季語「竹馬（たけうま）」を使った俳句の例です。[1]

竹馬や 泣く子もすぐに 乗りこなし

解説：竹馬遊びを題材に、子どもの成長や挑戦する姿を描写しています。「竹馬や」という冒頭が、冬の遊びとしての竹馬の季節感を伝え、「泣く子もすぐに」という部分が、初めは困難を感じていた子どもが努力して克服する過程を象徴しています。「乗りこなし」という結びが、その成功を力強く示し、達成感とともに温かさを感じさせます。この句は、竹馬という日本の伝統的な遊びを通じて、子どもの成長や喜び、そしてその瞬間を見守る大人の優しい視線を巧みに表現した作品です。

季語「竹馬（たけうま）」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

竹馬を よけて通るや 猿まはし

作者：高浜虚子

竹馬や いろはにほへと ちりぢりに

作者：久保田万太郎