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季語「煤払(すすはらい)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「煤払(すすはらい)」です。
煤払
煤払とは、年末に行う家屋の大掃除のことで、特に仏壇や神棚の煤を払う行事を指します。江戸時代からの風習で、新年を清々しい気持ちで迎えるための準備の一環とされています。煤払では、普段手が届かない場所を掃除し、家全体を清めることで、厳かな気持ちとともに新年への期待が高まります。この季語を用いた俳句では、家族総出の掃除の様子や、煤を払うことで現れる清潔感、また掃除後の静けさなどが詠まれ、年末特有の慌ただしさと、新しい年を迎える喜びが描かれることが多いです。
季語「煤払(すすはらい)」を使った俳句の例です。[1]
煤払 出るわ出るわで 苦笑い
解説:煤払いの最中に出てきた多くの埃や汚れに対する苦笑いを描いており、家事の実感と親しみやすさが詰まっています。「煤払」という冒頭の言葉が、年末の伝統的な行事の風景を鮮やかに想起させます。「出るわ出るわで」という表現が、長い間蓄積された埃や汚れが次々と現れる様子を臨場感たっぷりに伝えます。「苦笑い」という締めが、少しばかりの面倒さをユーモラスに表現し、掃除を通じた家族の和やかな時間を感じさせる一句に仕上がっています。年末の忙しさの中にも微笑みを誘う光景が詠まれています。
季語「煤払(すすはらい)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
旅寝して みしやうき世の 煤はらひ
作者:松尾芭蕉
汲みたての 水うつくしき 煤払
作者:日野草城
著者 / Tommy Ikura
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