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季語「寒稽古(かんげいこ)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「寒稽古(かんげいこ)」です。
寒稽古
寒稽古とは、冬の厳しい寒さの中で行われる武道や芸事の稽古を指します。道場や屋外で早朝から冷気に耐えながら行う稽古は、技術の向上だけでなく、精神を鍛える重要な行事として位置づけられています。寒さに打ち克つことで得られる達成感や、稽古後の温かいひとときが対照的に描かれることも特徴です。この季語を用いた俳句では、寒さの中で行われる真剣な稽古の様子や、その中に漂う清々しさ、稽古後の静けさや満足感が詠まれます。冬の厳しさと、そこに向き合う人々の気概が感じられる題材です。
季語「寒稽古(かんげいこ)」を使った俳句の例です。[1]
寒稽古 見守る人は 震えけり
解説:寒稽古を行う人々を見守る者の様子を通して、厳しい冬の冷たさを巧みに描いています。「寒稽古」という冒頭が、冷気の中で鍛錬を積む場面を鮮やかに想起させます。「見守る人は」という視点が、稽古に励む人々と、それを外側から支える人の存在感を際立たせています。そして「震えけり」という結びが、寒さを直接的に表現するとともに、稽古を見守る立場の苦労や感情を巧みに伝えています。寒稽古の厳粛な雰囲気と、その背景にある人間味が感じられる一句です。
季語「寒稽古(かんげいこ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
寒稽古 病める師匠の 厳しさよ
作者:高浜虚子
門弟の 中のわが子や 寒稽古
作者:高野素十
寒稽古 青き畳に 擲たる
作者:日野草城
著者 / Tommy Ikura
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