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季語「着ぶくれ(きぶくれ)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「着ぶくれ(きぶくれ)」です。
着ぶくれ
着ぶくれは、寒さを防ぐために何枚も重ね着をした結果、服で体がふくらんだ様子を指します。冬特有の防寒対策であり、特に子どもの着ぶくれした姿は可愛らしく、親しみのある情景として描かれます。また、外出時の防寒具や厚着による動きのぎこちなさも、この言葉が持つ特徴です。この季語を用いた俳句では、冬の寒さや風の強さ、厚着の温かさ、そしてその姿が生む滑稽さや愛らしさが描かれ、人間味あふれる冬の生活が詠まれることが多いです。
季語「着ぶくれ(きぶくれ)」を使った俳句の例です。[1]
着ぶくれて ゆるりと動く 子らに笑み
解説:着ぶくれした子どもたちがゆっくりと動く様子を温かい視点で描いています。「着ぶくれて」という導入が、冬の寒さの中での重ね着の可愛らしさを表現しています。「ゆるりと動く」という言葉が、厚着によるぎこちなさや、子どもたちの無邪気さを感じさせます。「子らに笑み」という結びが、見守る人の優しい視線と、子どもたちの愛らしい動きがもたらす心の温かさを鮮やかに伝えています。冬の生活の一コマに微笑ましさを加えた一句です。
季語「着ぶくれ(きぶくれ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
人待つごと 人厭ふごと 着膨れぬ
作者:石田波郷
着ぶくれて 来ても札所の よく冷ゆる
作者:稲畑汀子
著者 / Tommy Ikura
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